賃貸における特約はどの程度のものまで許容され得るか

ローカルルールはどこまで許容され得るか

 

「特別なルールを設ける場合」 項目

1.「ローカルルールは許容され得るか」

2.「ローカルルールは契約で明文化しておくこと」

 

wrote. サンハイツ吉田 管理者

行政書士明和事務所

行政書士・宅地建物取引士

吉田 重信

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賃貸では物件によって様々なローカルルールが存在することもある。

 

基本的には契約で決められることでもあるから、
大家側がなにか事前に設定してあるのであれば契約に盛り込んでおくといい。

余程、突拍子のないものでもなければ有効だろう。

 

 

ただ、こういったものは法的に有効か否かだけで考えてはいけない

 

なぜなら賃貸契約は入居者ありき、
要は大家の一方的な行為ではなく相手がある上での行為だからだ。

 

 

合意できるかどうかももちろん大事なことだが、
借主が不便に感じたり疑問を抱いたりするようなマイルールの導入は避けた方が無難だろう。

例えば、出入りや部屋内の自由に影響するものとか家賃の支払い時期に関することとかだね。

 

こういうのはそこを借りることの意義自体にも関わる話になってきてしまうから、
借主はもちろん、大家にとっても余計なインプレッションを設けるべきではないポイントだ。

逆にそこに触れるようなものでなければ、入居時に説明さえしておけば大抵のものが許容される。

 

共用部の使い方や物件の安全や保全のための持ち込み物の禁止等、
互いの利益のために折り合いをつけるものならば比較的合意に持ち込みやすいだろう。

近年における特約でメジャーなものと言えば造作物買取請求権の排除だが、
今では当然のものとして借主側にも受け入れられている。

 

これは自分の持ち込んだものは自分で後始末をつけるという感覚が、
一般社会で当たり前のものとして浸透しているからだろう。

こういった特約やローカルルールは、借主からの同意も得やすい。

 

当たり前のことに対して当たり前のように対処しておくことは、
権利義務に関して正常な感覚を持っているという体裁を保つことでもあるんだよ。

いいかげんな対応の仕方をしていると、
借主に「なにもわかっていないんじゃ・・・」という不信を与えることになるからな。

 

大家に対する信頼にもつながることだから、
やって当たり前のものは遠慮せずローカルルールに組み込んでいった方がいい。

 

 

 

 

これとは違って上記に挙げた導入を避けるべきルールは、
普通ではやり方を変えたりはしないものだ。

 

要はこういったものを変えることは、逆に大家への信頼を損ねかねないということだね。

 

自由に出入りできなかったり、部屋内での行動を制限するようなローカルルールは、
余程、明確かつ正当な理由でもない限りは導入すべきでない。

ウチは事業用物件だから夜間における出入りには一定の制限を加えているが、
一般的な住居に要する物件ではそうする理由が乏しいだろう。

 

家賃に関しては、翌月の分を前月末までに支払うというやり方が一般的だ。

これは借主の収入時期も勘案した上でこれまで一般的なものとして積み上げられてきた慣習だから、
それを穿つようなルールは当然、眉をひそめられる。

 

例えば、数か月分を前もってまとめて支払うみたいなイレギュラーな対応は、
それだけで不審に思われて当然だ。

 

不可能ではないだろうが、受け入れられ難いだろう。

 

原状回復に関しては、今では経年劣化分は大家負担であることが既に常識化している。

劣化分も含めた上での原状回復は当事者同士で合意したのであれば有効とするのが判例だが、
今のご時世でそんな負荷を負ってまで入居するということは借主に相当な動機があってのことだろう。

 

 

正直、非現実的だと思う。

 

こんな話を飲む借主がいたら、それはそれで大家も注意しなければならない

 

 

こういった契約の根っこに関与する問題は、
安易に独自のルールで対応しようとすると物件そのものの信用に関わる。

 

そういうところから、「大丈夫か、ここ」みたいな不信感につながるんだ。

 

だから、なにか事情があってローカルルールを設けるにしても、
一般的な賃貸契約の根幹を覆すようなものは導入を控えるべきだろう。

 

 

不動産なんかの重い契約では、普通と違うというだけで不審に思われがちなものなんだよ。

 

 

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