やり逃げ上等の不動産業界
「不動産仲介の実態」 項目
1.「やり逃げ上等の不動産業界」![]()
wrote. サンハイツ吉田 管理者

行政書士明和事務所
行政書士 吉田 重信
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一般社会では、人に迷惑をかけてはならない、約束は守る、が基本だろう。
それはその垣根を越えてしまった場合、
責任を取らされる、信用を失う等のペナルティが存在するからだ。
しかし、不動産という業界内ではその法則が通らない。
人に迷惑をかけてもほとんどの場合では警察の厄介になることがないし、
信用なんか後でどうとでも言い訳がつけられると考えているからね。
本当に逃げられない状況になるまでは気にしないような人種が闊歩している世界だから、
対応や常識自体もその場限りのものに傾倒しがちなんだ。
後先の事を考えてちゃんと順繰り立てて考えている業者は・・・
いないとは思いたくはないけれど、少なくとも僕は出会ったことがないな。
これは業界慣習上の話でもあるから、如何ともしがたい話なんだよ。
ちゃんとしたのが一人いて、自分のところはちゃんとしていようなんて考えていても、
そんなやり方ではまずこの界隈を生き残ってはいけないからね。
ルールなんて相手を縛り付けるためのもので、
自分の方からは破り放題くらいに考えていないと仲介で契約は取れない。
必然的に、マトモな業者は淘汰されていく運命にあるわけ。
不動産って、デカい金が動く事例だから、
不動産屋だけじゃなくて顧客の利己性も表面化しやすいんだよ。
そういった事例では、ルールを守っていることなんかよりも、
より自分の希望を叶えてくれる者に傾倒してゆく流れになるのは必然なんだ。
これは一般社会上でのペナルティがペナルティとして機能していないという、
業界内の性質上における問題でもある。
信用があるとかないとか、契約さえ取れる者ならば会社側も特に気にしないからね。
え?
でも、相手の身元はわかっているんだし、
ルールを破っているのなら責任を取らせることはできるだろうって?
なに言ってんのさ。
不動産業界では偽名使っているヤツなんか、ゴロゴロいるわ。
皆、名刺をもらって納得しているけれど、
ソイツの住民票や戸籍謄本まで調べたわけじゃないだろう。
そりゃあ、宅建免許までは偽造できないだろうから、
主任者までが偽名を名乗ってくるようなケースは稀だとは思う。
でも、末端の営業社員なんてそんなもんだ。
なんか問題が起きて会社に凸られたりしても、
「○○はもう退職しました」で済ませられるからな。
会社も、営業マンが個人でやったことだから知らないと言って終わりだ。
そのために何枚もの名刺を持ち歩いて、
相手と事例によって使い分けているようなのもいる。
借金返すために会ったこともない相手と偽装結婚しているようなのもいるし、
もう契約につながりさえすればなんだっていい業界なんだよ。
そういった背景もあって不動産業界では、
やったもん勝ち、言ったもん勝ちが当たり前の慣習みたいになっている。
皆、後先のことなんかいちいち考えてたりはしないんだ。
当事者が徹底的に調べ上げて事件にしようとしたりするケースもなくはないだろうが、
そんなのは極めて稀だから誰も気にしてなんかいない。
そうなったならばなったで、
それはその時に言い訳を考えればよろしいと考えるのが不動産屋。
業者が海千山千とか言われたりするのは、そういった所以だね。
どうあっても責任は取らないし、金も出さない。
この辺の責任観念の無さは弁護士とかとも通ずるものがあるな。
だから一般常識として、関わらない方がいいとか言われちゃう。
世の中で不動産業者と進んで関係を持とうとする人なんていないんだよ。
責任観念が機能していないということは、
どこでなにを仕掛けてくるかわからないという特有の仄暗さが常につきまとうからな。
皆、それでも不動産に関する情報や手続きが必要だから、と、
仕方なく接点を作っているだけだ。
情報や手続きへのアクセスがもう少し一般的にも身近なものになってゆけば、
そういった不備にも対処していく方法ができてゆくだろう。
例えば行政による、個人の客付けや契約のバックアップとかね。
業界内のコンプライアンス意識を高めていくアプローチだけでは、
今の破ったもの勝ちの業界慣習は変えられない。
顧客が業者以外に選択できる領域を広げてゆけば、
自主的にコンプ意識の差で差別化しようとする業者とかも出てくるかもしれないな。
wrote. サンハイツ吉田