外国人を詰め込もうとする近年賃貸事情
「時代背景による対応」 項目
3.「外国人を詰め込もうとする近年賃貸事情」![]()
wrote. サンハイツ吉田 管理者

行政書士明和事務所
行政書士 吉田 重信
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以前の記事の続きみたいな感じになるが、
昨今の不動産市場では外国人客も無視はできない存在になっている。
日本人による不動産消費の絶対数が減ってきている以上、
この流れは必然だと言っていい。
仲介業者の立場としては、
体よく外国人客を捌ける物件は常に確保しておきたいところだろう。
しかし、実際の物件事情ではそう簡単にもいかない。
外国人客の入居を断っている物件は、今でも非常に多いからだ。
これは貸主の立場で考えたら致し方ない面もある。
よく言われるのが文化の違いによる賃貸の扱いで、
お国によっては借りた以上は好きに使っていいと考えているところもあるからだ。
そういった事情も相まって、
賃貸不動産や周りの環境をめちゃくちゃにされてしまったという話も聞く。
これは、貸主としては看過できないことだよね。
あと、外国籍の方である以上、国は別にあるわけだから、
最悪の場合、問題を起こしたまま国に帰られてしまうというリスクがある。
契約でちゃんとすればいいじゃない、なんて話も聞くが、
契約ってのは所詮、理屈上での約束事に過ぎない。
実際にその約束の効力を確定させるためには、
最後の最後には裁判所によって履行を確保する以外に道はないんだ。
しかし、外国人は国に帰られてしまったらそれまで。
国際法的になんらかの手段はあるのかもしれないが、
個人の貸主でそこまでできるような人はまずいないだろう。
そんな面倒なことをするくらいならば、
初めから外国人は断ってしまうというのは経営判断としては妥当な決断だ。
そういった背景や事情もあって、
不動産業界じゃあ外国人を詰め込める物件探しが急命となっている。
しかし、こればっかりは普通に説得して回ってどうにかなる話じゃない。
じゃあどうするのかというと、狙いを定めた貸主には外国人以外は紹介しない。
例えば築年数が経っていたり、
オーナーが変わったりして新規入居に苦戦している自主管理の物件なんかだね。
そういうビハインドのある物件の足元を見て、
率先して外国人客ばかりを紹介しようとするような動きが見られる。
客を絞って追い詰めて、貸主が条件の切り下げを決断するのを待っているんだ。
あと、外国人でも紹介し続けていれば、
一応、仲介しようとしているという体裁だけは保てる。
入居させるわけにはいかない客だけ紹介していれば入居が決まるわけないし、
そうすればいずれ売却に踏み切らせて、そこで一枚噛むことだってできるだろう。
結局、どちらに転んだとしても旨味しかないから、業界のこの流れは止まる気配を見せない。
目をつけられた物件は業者に任せていては、
いつまで経ってもまともな客なんてつかないままだ。
このスパイラルを断ち切るためには、自ら動いていく必要がある。
客付けを不動産屋に依存している状態だとそれは難しいから、
そういった流動口を通さずに顧客と折衝できる環境を構築していこうとしている大家は増えてきている。
管理契約という新しい旨味を覚えた今の不動産業界は、
自主管理の物件に対してはなんの見返りもなければまともに仕事なんかしやしない。
だから、業者をアテになんかしなくても済むようなシステムを、
自分の物件に合わせて組み上げていかないとな。
自主管理はそうやって、新しい形に進化していく必要があるだろう。
そうでなければ、いつまでも喰い物にされる立場は変えられない。
人になにかを任せるのではなく、全ての面において自分で対応、管理していくことが、
これからの時代に合った新しい自主管理の姿ではないかと思う。
wrote. サンハイツ吉田