言わぬが花は通らない
「トラブル対応の実情」 項目
1.「言わぬが花は通らない」![]()
wrote. サンハイツ吉田 管理者

行政書士明和事務所
行政書士 吉田 重信
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日常生活を円滑に送る上ではいちいち聞いたり確認したりしないこともあるだろうが、
不動産関係ではそういう気遣いがプラスにはならないこともある。
これは借主はもちろんの話だが、大家の立場であってもだな。
敷金等の取り扱いは昔のようにブラックボックスによる徴収が通るご時世ではないから、
借主は腑に落ちない面があったのであれば確認した方がいい。
大家も今時、根拠のない修繕費の請求は許されないし、
なにも言ってこないだろうなんて考えでいると後々大問題に発展したりもする。
聞かれて答えられないような請求の仕方は、厳に慎むべきだろう。
人に理由のつかない請求をして根拠のない金を受け取るってのは、
本来、思っている以上にヤバいんだ。
業界の慣習と当事者達のパワーバランスの関係で、これまで問題にならなかっただけだよ。
そういうどんぶり勘定が許されなくなったことによって、
相対的に仲介の旨味がなくなり、不動産屋が大家から離れていったという実情もある。
確認するだけでどうにかなる問題も多いから、
おかしいなと思ったら一度は大家に聞いてみた方がいい。
大家側に関しては借主に確認を徹底するのはもちろんだけれど、
不動産屋に対しておかしいと思ったことがあったら絶対に逃がさず問い詰めるべきだ。
今では不動産屋は大家の足元を見て、
自分達の都合のいいように回そうとするような対応が当たり前になっている。
契約に仲介業者の都合を差し入れるのなんか日常茶飯事だし、
契約上ではマトモな形で謳ってあっても、実態はそれに沿った形では回さないこともある。
更新料は大家預かりと契約書には謳っておきながら、
実際には不動産屋が借主から直接領収して、そのまま懐に入れていたりとかな。
これも大家の足元を見て、
どうせ文句なんか言ってこれやしないという目論見があった上でのことだ。
契約書なんか、表向きの建前でしかないと考えているようなのがゴロゴロいる業界なんだよ。

最近では特に気をつけなければならないのが、更新手続きだ。
更新手続きってのは、基本的にこれまでの契約内容と同等の条件を引き継ぐ手続きだから、
内容が変更されるなんてことは余程のことがない限りはあり得ない。
しかし、これに勝手に手を加えたりする不動産屋がいる。
当然、不動産屋はどこに手を加えたなんて話は一切してこない。
「更新契約書です」と、黙って大家に送ってくるだけだ。
大家が自分で変更点に気づいて突っ込まなければ、
そのまま更改された形で契約手続きが進んでしまうことになる。
仮に突っ込んだとしても「顧問弁護士がそう言っている」などとダメ押しして、
反論の余地を塞いで強引に手続きを進めようとしてきたりもする。
要は大家が気づいて問い合わせしてくることも織り込み済みで、
最初から「プラン」が練ってあるわけ。
少々余談ではあるが、基本的に一弁護士の個人的な見解というものは、
士業の世界では決して信用してはならないというのが常識だ。
弁護士はなにかあっても「個人的な見解を述べただけ」と逃げるだけだし、
それによって発生したトラブルに対しては絶対に責任を取ったりなんかしないからな。
法的な見解の相違に確定的な結論を出せるのは、裁判所だけだ。
だから、こういった「ウチの弁護士がそう言っている」程度の話なんて、
ウンコが屁をこいたレベルのものでしかない。
それに、不動産屋が既存の契約に勝手に手を加えたり更改の交渉をしたりする行為は、
弁護士法違反に該当する可能性が極めて高い。
いずれにしても、いちいち真に受けて聞くような話ではないな。
こういった話は、当事者が声を上げなければ決して発覚はしないことだ。
だって相手はこちらが強く言ってこないことを想定した上で、
敢えてやっていたりすることだからね。
要は借主の立場にしても大家の立場にしても、この手の話は吹っ掛けられている可能性が高いわけ。
そして、そういった取り扱いが、
この界隈ではこれまでもこれからも当たり前のように蔓延っている。
だから、おかしいと思ったことはしっかりと確認するクセをつけておいた方がいい。
色々と昔と比べて口うるさくなった世の中ではあるが、
こういったことに関して皆が目ざとくなってきたことは悪いことばかりだとは思わない。
自分の権利や金を守るための話だからね。
良い子でいることが褒められるのは、ガキの内だけ。
物分かりが良すぎたりするのは、大人の世界では決して良いことではないんだ。
wrote. サンハイツ吉田